化粧品に配合されているシリコーンについて解説します。
「シリコーンってよく耳にするけれど、具体的には良く知らない」そんな方は是非目を通してみて下さい。
化学組成について
一般的な化粧品に配合されるシリコーンは、ケイ素(Si)と酸素(O)が交互につながったシロキサン結合(-Si-O-)を基本骨格にした合成高分子の総称になります。
※シリコンはケイ素(Si)そのものであり、シリコーンはケイ素(Si)から誘導される合成化合物で、別物ですので気を付けて下さい。
シリコーンの配合目的について
滑り性(櫛通り性など)やベタつきの調整(サラサラ感、つるつる感の付与など)、光沢(艶感)付与、ヘアコンディショニング効果の付与、撥水性の付与などの目的に使用されます。
安全性について
前提としてシリコーンは国内においては1980年代から使用されており、安全性が高く評価されている成分になります。
ネット上ではシリコーンは、毛穴がつまり、ニキビができたり、毛髪の成長を妨げるといった情報があります。しかし、シリコーンが毛穴詰まりの原因となるかを検証する実験が行われ、結果、そのような事実は確認できませんでした(引用文献1参照)。
また、花王㈱ではシリコーン配合自社化粧品において、パーマのかかり具合やヘアカラーの染まり方に影響しないことも確認されていました。(引用URL1参照)
まとめ
上記よりシリコーンは非常に安全性、使用性においてとても優れた成分であり、化粧品に配合されているからといって化学的観点から忌避する要因にはなりえないと考えております。
引用文献1:
堀江 豊(2014)「シリコーンヘアコンディショニング剤」化粧品の安全・安心の科学 -パラベン・シリコーン・新原料,128-136.
引用URL1:
https://www.kao.com/jp/innovation/safety-quality/ingredients-contained/silicones-policy/